12月9日(日) 知覧町 後岳棚畑の里のそば打ち
12月に入ってからも暖かく、町中に流れるクリスマスソングも
なんだかしっくりこない日が続いていましたが、週末から急に
寒くなりました。
12月9日日曜日、後岳棚畑の里の恒例のそば打ちです。
やはり12月らしい気温にならないと、そば打ちも盛り上がら
ないので、寒いながらも気合いが入りました。
今年で19回目を迎えるそば打ち体験。
開催当初は100名くらいの参加者があり、とても賑わっていた
そうです。
高齢化・後継者不足・集落の過疎化により、昔の賑わいは無く
なりましたが、それでも活動を続けていく組織の皆様の努力に
感服します。
後岳棚畑の里のそば汁は、鹿児島では珍しいさば節の出し汁
です。
この出し汁は水からさば節を入れるか、沸騰したお湯から入れ
るかで味や香りが変わるのだそうです。
後岳は水から入れる作り方です。
出し汁に砂糖,醤油,塩等を加え、濁りがなく残さずお汁を飲め
るお味です。
そば粉と水だけでこねていく、そば粉100%のお蕎麦です。
こねて団子にするのが大変です。
こねにくいからと水を多くすると、柔らかい団子になってしまい、
そば粉を足すことになります。
気長に気長に少しずつ水を足し、程よい生地にしていきます。
熟練者は丸く(もしくは四角)薄くのばすことができるのですが、
なかなかきれいな形にのばすことができません。
海賊映画でよく見る、端がぎざぎざの航海図のようになったり
どこの大陸?と、丸くも四角にも見えない形になってしまいます。
力の入れ具合、のばす方向が決め手、練習しかありません。
そばをゆでるのも難しいです。
すぐに吹きこぼれるので、目を離さず芯が残らないようにしな
ければいけません。
この作業は地元の方に、全てお任せです。
そば切りには、桜島こみかんの皮を細かく刻んで薬味にします。
このこみかんの皮の風味は昔、祖母が作ってくれたそば切りを
思い出させてくれます。
そば切り以外に、出汁をとった後のさば節の骨をきれいに取り
除きそぼろ状にして、生姜を加えて煮た佃煮を作りました。
味は濃くないので、いくらでも食べてしまいます。
さて、会食です。
打ちたてのそばです。
本来のそばの味とさば節のお汁がうまく絡み合い、美味しい!
お代わりはお決まりです。
おなかはいっぱいなのですが、また一年後かと思うとつい...。
和気藹々のなか会食を終え、みんなで後片付けです。
大きなお釜やそば打ち道具を、来年も使えるようにきれいに
しました。
来年はもっと上手に、そばを打てたら良いなと思います。